安目茶
パソコン画面の見過ぎによる目の疲れや、更年期以降の「かすみ目」という症状は、言うまでもなく、現代になってからみられるようになった現代病です。そのため、日本にあるツムラなどの昔の漢方薬には、目の薬というものがあまりありません。そのため、当院では安目茶を目のつかれや充血、ストレス性の頭痛に対して作成しました。
目は肝と腎の影響を受けます。ストレスで肝に負担がかかったり、加齢や遅い睡眠による腎虚になると、目が疲れ、飛蚊症や白内障といった目の病になります。また幼少期の仮性近視も陰虚と肝気鬱結によるものです。
安目茶は、杞菊地黄丸(コギクジオウガン)という目の薬にも含まれる「枸杞(クコ)」の実と、「菊の花」による肝と腎を滋養して、明目作用を持ちます。そこに合歓皮・竹葉・薄荷の清肝作用が合わさることで、ストレスを軽減します。腎虚をより補いたい場合には、87六味丸や7八味地黄丸、107牛車腎気丸などのいずれかを併用することで、枸菊地黄丸と同じ効能になります。
菊花は頭痛・目の充血にも効能があり、ストレスが原因の頭痛を改善します。パソコン仕事の多い日などは、朝から安目茶をタンブラーに入れて仕事をすると、安眠作用もあり、ストレスも目のつかれもたまらなくなります。
<構成生薬>
枸杞(クコ)・菊花(キクカ)・薄荷(ハッカ)・合歓皮(ゴウカンヒ)・竹葉(チクヨウ)