自整茶はどのように内服したらよいですか?

 当サイトでご購入可能な自整茶は、通常の病院で処方されるエキス製剤と呼ばれる顆粒状のものとは異なります。いくつかの方法があります。


① 煎じて飲む。

 これは、本来の漢方薬の内服の仕方です。500ml程度の水で、30分程度ぐつぐつと煮立てたものを空腹時に内服する。という方法です。効果は高まりますが、手間がかかります。


② 急須やボトルにパックを入れて、沸騰したてのお湯を注ぐ。

 自整茶は、お茶としてご利用いただくことによって、従来の漢方薬とは異なる整える時間の創出もひとつの薬効と考えています。煎ずるのも良いですが、お湯を注ぎ足す時間ごとに変化する味もお楽しみください。在宅ワークや制作の間に、ご自分を整えることができます。


 詳しくは内服方法をご覧ください。


 また、エキス製剤や煎じてご内服される場合の理想は食間ですが、いつ飲んでも飲まないよりは飲んだ方が効果が期待できます。一回あたりの内服は、構成生薬が増えるほどそれぞれの生薬の効果が弱くなってしまうため、混合して飲む際には、1〜2種類までにするのが理想です。それぞれの内服間隔は2〜3時間程度空けばよいです。忙しい方は、起床時と就眠時とすると忘れにくいのでオススメです。

 

 

 漢方薬は様々な生薬のバランスを調整して一つの薬になっています。それらの生薬が最も効果を発揮するのは、胃を通り抜けたところから始まる小腸という免疫細胞の宝庫である臓器であると考えられています。そのため、内服方法としては、食べ物と混ざらない「食間」や「空腹時」に、生薬のバランスを保ったまま小腸に至ることが良いです。一般的に、口から食べたものは胃の中に2時間程度溜まっているので、「食間」というのは食前2時間と食後2時間の間以外の時間を指します。

 

 ところが、現代の忙しい生活の中で、毎日それを守るのは難しい時もあると思います。そのため基本的には、「いつ飲んでも飲まないよりは良いけど、理想は食間である」とお考えいただき、内服を継続してください。食後や食事中に飲んでも基本的には効きます。

 

 また、漢方薬は生薬の種類が増えると、それぞれの漢方薬の効果は落ちてしまいます。そのため、「可能であれば、1回あたり1〜2種類」にした方が良いです。屯用で飲む場合には、その近くの定期内服の漢方を一度スキップするか、2時間程度空けてくだい。それぞれの内服間隔は2~3時間程度空けば良いです。忙しい方にオススメの内服方法は、起床時と就眠時にすると忘れにくいです。ただし、就眠前は身体が体内に水分を溜めるようにシフトするので、内服の際に、あまり多くの不要な水分を取らない方が良いです。また利尿作用の強い漢方薬(五苓散系など)を眠前に内服した時に、夜にトイレに起きてしまう場合は、そういった薬の内服は眠前3時間以上前の方が良いです。

 

 特に初心者の方は、漢方薬を飲む際に、大量の水を飲みがちで、漢方薬を飲むこと自体が大変になってしまうので注意してください。エキス製剤を2袋飲む時の水分の目安はコップ半分ぐらいの水です。大量の水を飲んでしまう方の共通点は、漢方薬は「苦くてまずいものだ!」と恐れて味わっていないということです。飲水量を減らすためには、舌の上に粉末を乗せて、それが唾液で全て濡れるようになるまで味わってください。その状態になれば水はほんの少量で十分になります。しっかり味わっておいしいものを発見したら、その漢方薬はなるべく最後に飲むようにして、まずいものを先に飲むと良いでしょう。ご自分の身体に合わせた内服方法を開拓してください。

 

 漢方診療では患者さんの味覚も非常に重要な診断要素になってきます。病院のない野生の動物たちは、自分の味覚と嗅覚で、食べるべき食べものを選び、健康を維持しています。人間も同じで、自分に合っている漢方薬はおいしく感じる方が多く、そういった感覚も当院の診療では大切にしています。また、味覚自体も体調に合わせて絶えず変化していきます。その反面、どうしてもまずいけど必要な漢方薬もあります。味覚に関しては、医師にも気軽に相談してみてください。おいしい漢方があれば、おいしいとお伝えください。