55 麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)

気管支炎や気管支ぜんそくの薬 副鼻腔炎の時、104辛夷清肺湯と共に用いる。

 

 

<ポイント>

 

① 石膏によって熱邪を冷まし、杏仁と共に肺気を降ろすことで咳を沈める

 

② 熱邪の侵入が盛んだと痰が黄色くなる。麻黄は辛温性だが、4倍量の石膏(大寒性)によって冷ましているため長期使用も可能。

 

③ 麻黄の宣肺作用によって鼻づまりを解消し、石膏の清肺熱作用で黄色く粘った鼻水を取り除く。 副鼻腔炎の治療・予防に104番辛夷清肺湯と共に用いる。ひどい時には抗生剤を併用するが、症状が改善したら抗生剤を早めに終了して、55+104で経過をみると良い。抗生剤の中止で悪化するようであれば抗生剤を再開すること。

 

④ 痔の痛みを和らげるときに用いられることもある。

 

 

<配合生薬>

麻黄(マオウ)、杏仁(キョウニン)、甘草(カンゾウ)、石膏(セッコウ)