陰虚・血虚により心身が疲労して眠れない人に
精神を安定させる生薬で構成される。 

＜ポイント＞

① 肝と心の不調で疲労している人の不眠の改善。神経症、自律神経失調症による不眠の治療などにも用いられる。

② 特に覚醒と睡眠のリズムが乱れて、夜間目が冴えて眠れない、夢見が多い、熟睡感がないといった症状があるような場合に適している。

③抑うつ、不安、焦燥感などの精神状態の改善も期待できる。

④主薬の「酸棗仁」は、酸味を好む「肝」の陰血を養い、気を鎮める。「心（しん）」の働きも養うため不安症状にも良い。また収斂作用があり、寝汗などを改善する。「川芎」は酸棗仁によって補われた血のめぐりを良くし、肝の昨日を高める。「知母」は体内の陰津を補い潤す。「茯苓」は健脾補益（胃腸を養う）をし、気を補うことで、血の源を調整する。

＜配合生薬＞

酸棗仁（サンソウニン）、 茯苓（ブクリョウ）、川芎（センキュウ）、知母（チモ）、甘草（カンゾウ）