子どもの内服に関して
子どもは、大人に比べて「情報」による感性の抑制が弱いため、野生的な「野性」を保持しています。つまり、自分の行動選択の判断基準が、大人よりも情報に支配されないため、子どもが喜んで飲む漢方の量は、多くの場合その子どもにとって適切なものである可能性が高いです。ですから子どもが飲みたがる量だけ与えれば、ほとんどの場合問題がありません。
玉屏風散に関しては、1包を1日2回(平時の風邪予防として)〜4回(家庭内感染を防ぐとき)が大人のおおまかな使用量です。小学生以下は半分程度でも良いですが、飲めるようであれば、大人と同じ量を飲まれても構いません。
また、双黄連に関しては、比較的効能が強いものなので、子どもが暑がっている場合のみ内服させてください。寒気の強い風邪のときは、葛根湯などを使用してください。極端に寒がっていないときは、試しに少し飲ませてあげて、子どもがおいしいというようであれば、好きな量だけ飲ませてあげてください。無理に飲ませ続けなければ、それほど大きな問題になることはありません。