23 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)

冷えをともなう婦人科系の諸症状を改善

 

<ポイント>

 

① “産婦人科の三大漢方薬”の一つで、血行障害やうっ血などを表す「血(ケツ)」※の不足を補い、血液の巡りをよくして、体を温める「駆瘀血剤(くオケツザイ)」です。

 

②月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害などによく用いられるほか、産前産後の不調(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)などにも使われます。

 

③対象となるのは、やせて体力のない「虚証(キョショウ)」の人です。めまい、立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴りなどの改善にも使われます。

 

※「気・血・水」は、不調の原因を探るためのものさしです。
漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が体内をうまく巡ることによって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられています。

「血(ケツ)」:全身を巡ってさまざまな組織に栄養を与えます。主に血液を指します。

 

 

<配合生薬>

当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、茯苓(ブクリョウ)、蒼朮(ソウジュツ)、沢瀉(タクシャ)